木と共に共存する社会を目指して
FSC森林認証ではFSCの定めた基準をもとに、適切に管理されていると認められた森林から伐り出した木材で生産された製品に、FSCラベルを付けることができます。このラベルの付いた製品が世の中に広く流通し、消費者に積極的に選ばれることで、適切な管理をしている森が増えることになります。また、健全な森林の育成をサポートすることで、保護すべき森林を伐採しようとする圧力の抑制にもつながる取り組みともいえます。このようにFSC®森林認証は、林業関係者、木/紙製品を製造・販売する企業、消費者費者が一緒になって森林を守る仕組みです。
世界的な高まりを見せるFSCに対する期待
FSC認証は日本国内においてはようやく認知されはじめ、取得事業者も増えてきていますが、1993年にカナダで設立されて以降、世界各国の環境保護団体・林業経営者・木材業者・先住民族・森林組合などが力を合わせて世界レベルで継続的な森林の管理と共存に向けた取り組みを行っています。環境負荷への低減意識が高い国外、特に欧州においてはFSC認証用紙の利用が前提となっている企業も多く、昨今では日本国内においてもインバウンド需要などに向けた取り組みの一環として、FSC認証用紙の利用が進んでいます。
森林の伐採による気候変動への影響はもちろんのこと、木材業者に対する経済的な損失は私たちの社会にも確実に影響を及ぼしてきています。FSC認証に取り組むことで、こうした環境破壊や違法が木材の伐採に対して態度を明確にしていることにもつながり、今後のCSR/SDGsといった社会に対する企業の取り組みとして注目されています。